絵詩作品ギャラリー 「 コイカオル 」
10-15,2010

随分前にかいたこの作品は 色調和も流れも模様もすべてが
自分の抱く元祖ネオジャポニズムのイメージとぴったりあったので
それ以来ずっとネオジャポニズム主体の展示会、イベントやポスター等などで
イメージ画像(*詩は別に)としてにいつも使っています。覚えのある方も多いでしょう。
実はこの原画は下のコイカオルという作品からきたのでした。
いまもネオジャポニズムの精髄がしっかり詰まった雰囲気が大好きです。
___________________________________________________________________
水無月に君に出会い
一度は素直で
二度目は避けて
三度目も逆光を見る振りしてたけれど
月の終わりには
小さな短い花もようも
間も無くりっぱな花をひとつ咲かせて
六片の花弁は一つずつ幾つもに広がって
文月のころには
僕の景色は白から黄色に色かわり
ジャスミンのような芳香を
君の為だけに 吹飛ばしていたっけ
夏はただただ 舞い上がり
誰にも薫りがばれなぬ様
長く甘い汗をかき
熱く短い夢をみた
一人ぼっちの十五夜満月は
赤くも見えて
蒼くも見えて
何度も乾いた眼と唇を擦り続けて
秋しくしく神無月と
涙の行進曲は
一日に何度も繰り返し
気づけば
思ってたよりも
大きくて重い果実が僕の中にできていた
やさしく一気に熟した真っ赤な果実は
君にはみえていたのか
割れなかった口無しは
君にきこえていたのか
*

コイカオル
KOI KAORU
薫バナ
静バナ
色ズキ君ト
くちなしの恋
KOI-KAORU
Fregrance of Romance
A fragrant flower,
a still flower
Quiet romance with your colourful blossoms
KOI-KAORU
56x76cm, Japanese ink and Gouache on handmade cotton paper
2007
Rie Takeda

オリジナル作品は売済です。
ありがとうございます。
サイン付き限定アートプリント 24x30cmもございます。
興味ありの方はメールくださいね。